著者:小箱とたん
発行:マックガーデン
『コミックブレイド』に連載されている4コママンガ(たまに4コマ形式ではない漫画になることもあります)です。
美術部の個性的な部員たちが活躍する、いい意味で「ゆるい」漫画です。
イベントがあるわけでもなく、恋愛や喧嘩・争い事があるわけでもなく、なんてことのない日常を切り取られ、この「ゆるさ」が演出されています。
友達との何気ない会話、買い物の風景、ふと感じる季節感。
どれもなんてことのないことなのですが、こんなことの積み重ねが日常なんだと感じさせてくれます。
次に書くことは、僕が漫画から感じる予測です。
この「ゆるさ」を生み出す源は、作者である小箱とたんさんの日常を切り取る「観察眼のセンス」と学生時代の経験を忘れない「思い出への執念」の2点あるような気がします。
小箱とたんさんが持っているいろいろな要素(猫好き、倹約好き、植物・虫好き、お笑い好き、……)が、美術部員たちの各個性になっている気がします。小箱とたんさんの分身として、そして、その要素が濃縮されて、各キャラクターが生み出されている気がします。たくさんある要素が「観察眼のセンス」につながっているのだと思います。
言葉をいじくり倒し遊びこね回すセンスも好きです。ネタバレしたくないので書きませんが、「ナマケモノ」「三尾」という言葉を、よくぞこういじくれるなと感心します。
p.72の「さばだば」「さらば」の2本、キャラクターを活かしている点、言葉遊びのセンス、音があるはずのないのに頭の中に音楽が流れ込んでしまう点、どれをとっても大好きです。
高校生ならでは(特に文科系部活ならではの)ゆったりとした空気もよく出ていると描かれていて感心します。この空気は経験していないと出せない空気だと思います。連載7年目にしていまだに現役高校生ということはないでしょうから、この経験を執念で覚えているのかと思います。もしかしたら、美術部の先生なのかなとも少しは思いますが。
『よつばと!』とはまったく異なる「ゆるさ」の漫画です。文科系部活のゆるい空気を感じたい人にはうってつけの漫画です。言葉をこね回すのが好きな人にもお勧めです。
マンガ喫茶ではあまり見かけません。書店で手にとってみるのがいいでしょう。
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