ラベル [06]エッセイ・自己啓発 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル [06]エッセイ・自己啓発 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010年1月23日土曜日

講談社文庫『哲学者かく笑えり』

著者:土屋賢二
発行:講談社

 

 「笑う哲学者」こと土屋賢二さんによる面白エッセイです。
 本全体は2部構成となっています。前半は、1996年に『小説現代』に掲載されたエッセイ12編です。後半は、土屋さんがイギリスへの留学中にやりとりした「滞英往復書簡録」です。

 何といっても、後半の「滞英往復書簡録」がお気に入りです。すでに4~5回は読み直したでしょうか。そのたびに笑いがこみ上げてきます。
 往復書簡の相手は、土屋さんの大学時代の先輩。両者ともジョークを遠慮なしに飛ばしています。字面だけ読みとると互いに悪口を言い合い、けなしあっているかのように見えるブッラクユーモア。信頼関係がしっかりしているからこそ書ける冗談。時間や距離を越えても変わることのない、そんな2人の関係がうらやましく思えます。

 図書館へ行くたびに土屋賢二さんのエッセーを借りているのですが、本当にハズレがありません。すばらしいヒット率です。感服します。ついには『週刊文春』の連載エッセイも追いかけ始めました。
 「賢くなる」とか「何かの役に立つ」とか、そんなことは書かれていませんが、ただただ肩の力を抜いて笑いたい。そんなときにオススメの1冊です。「滞英往復書簡録」はホントにオススメ! ぜひ、読んで!

▼『哲学者かく笑えり』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年12月19日土曜日

文春文庫『われ笑う、ゆえにわれあり』

発行:文藝春秋
著者:土屋賢二

 

 「笑う哲学者」こと土屋賢二さんの処女作となるエッセーです。デビュー作品からトバしてます。

 この面白さを伝える方法も技量も、残念ながら僕には持ち合わせていません。ここはひとつ、本文から文章を引用してくることで、その面白さを伝えることに変えたいと思います。

 献 辞
 本書を完成できたのは、多くの人々のおかげである。それどころかこの人々がいなかったら、そもそも今のわたしというものがありえなかったと言っても過言ではない。苦しみ、悩み、トラブルをいまのわたしがもっているのも、経済力、自由、明るさといった貴重なものをいまのわたしがもっていないのも、すべてこの人々のおかげなのである。もしこの人々がいなかったら、そして忠告や助言をいただかなかったら、本書は今日よりずっと以前に完成していたことであろう。

(3ページより引用)

 すべてがこの調子です。
 笑いのタネは身近にあるものすべて、ご夫人・同僚・学生など多岐に渡ります。ワープロや洗濯、タバコにも目が注がれます。愛や老化、健康といった抽象的な概念にも及びます。そして、女性をテーマにした(というよりおちょくった)エッセーは定番です。

 巻末に柴門ふみさんによる解説が掲載されています。
 柴門さんは土屋先生の教え子だったとか。教え子である柴門さんからみた土屋先生の人となりが見えてきて、ようやく「土屋賢二」という実像が見えてきた気がします。なんせ、この人は自分自身すらもおちょくって、笑いのタネにしてしまう方ですから。

 読んで損はありません! 漫才やコントとは違うお笑いの世界が待っています。オススメです。

▼『われ笑う、ゆえにわれあり』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年12月5日土曜日

『ツチヤ学部長の弁明』

著者:土屋賢二
発行:講談社

 

 著者である土屋賢二さんはお茶の水女子大学で哲学を専門として教鞭を執っています。哲学が専門といえど、この本には堅苦しさが微塵もありません。どのページをめくっても炸裂するジョーク。「笑う哲学者」の異名はダテではありません。

 本書を読んで、こういう笑いの取り方にあこがれを抱きました。……いや、どんな「こういう笑い」なのかと問われると、説明は困難なのですが。
 ダジャレやギャグで笑わすわけではありません。真顔で面白いジョークを言うイメージと言いましょうか。読者の「次はこう来るだろう」という予想をことごとく変化球で裏切るのです。予定調和なんて存在しません。
 1つだけ具体例を挙げてみます。土屋さんが学部長に就任し忙しくなり、劣悪な生活になったことを述べた後での一幕です。

 電車で読む本にしても、以前のようにミステリーや哲学論文を読みながら居眠りするという余裕がなくなり、議事録や報告書を読みながら居眠りするようになりました。
(32ページより引用)

 ……ここだけ抜き出して、面白さがうまく伝わっているでしょうか。伝わっていない気がしてなりません。僕の笑いの沸点が低いわけではないはずです。本で読むと面白いのです。
 こういったジョークが畳みかけるように襲いかかってきます。ジョークの波状攻撃です。

 うーん、説明すれば説明するほど、弁解しているようで説得力が落ちますね。
 本当に笑えます。本当に、本当なんです! おすすめです!

▼『ツチヤ学部長の弁明』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年7月4日土曜日

『「お約束」考現学』

著者:泉麻人
発行:実業之日本社


※左がソフトカバー版、右が文庫版

 コラムニスト泉麻人さんのエッセイ集です。
 「冷し中華、はじめました」に感じる夏の到来。クラス会で相手の名前が思い出せないときのバツの悪さ。エレベーターで思わず追いかける階数表示のランプ。タクシーで1万円札を出すときの申し訳のなさ。
 そんな「お約束」を集めた本です。「お約束」シチュエーションから話を派生させて、泉麻人さんのエッセイが展開していきます。

 軽い語り口ですいすいと読み進められます。その軽さが心地よいです。「ためになった」とか「役に立った」とかを求めると残念な気持ちになりますが、ライトな心地よさに浸るのも、またありでしょう。そんな心地よさを味わいたい人はぜひ。

▼『「お約束」考現学」は何を変えたのか』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年5月17日日曜日

カッパブックス『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント』

著者:ブルボン小林
発行:光文社

 何冊も読んできたブルボン小林さんの本です。けれども、ここの備忘録ブログに記録を残してからは初めてのようです。
 今回読んだのは『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント』。裏表紙の裏(出版用語で言うところの「表3」かな?)には「本書は初の単行本」と記されています。1972年生まれで、2003年発行とあります。31歳のときの著書ということになりますね。

 僕は先日30歳になったばかり。僕にはこれだけのことが書けるかといえば。というより、これだけの観察眼を持っているか。答えは「否」。この頃からすでにブルボン小林さんには、独特の眼と独特の切り口を持っていたんですね。こんなことを改めて感じました。

 タイトルに「ブルボン小林の」と自身の名前を入れているのも戦略なのでしょう。自分の名前をいかに売るか。手っ取り早いのが、コラムのタイトルや書名に自分の名前を入れてしまうこと。今までのブルボン小林さんの著作やコラムのタイトルを見ると、過去のものほど名前が入っている割合が高いような気がします。偶然なのかもしれませんが、結果的には戦略的にうまくいっている気がします。いかんせんインパクトのある名前ですし。
 そういえば、この本を読むと、ブルボン小林さんの名前の由来がわかります。

 思い出したかのように本の内容について触れますが、一言で表せば「ヒント」です。基本的なスタンスが「どこでもいつでも僕はくだらない話をしていると思います」(「おわりに」より)なのでしょう。実用書のはずなのに実用性はありません。タイトルに「Web生活を楽にする」なんてありますが、あまり楽になった気分はしません。だからといって価値がないわけではなく、充分に面白いのです。だから、いいのです(なんか「これで、いいのだ!」みたいな表現です)。

 古い本なので書店では見つけづらいかもしれません。図書館や古本屋の方が発見は早いでしょう。くだらなさを楽しめる人にはぜひ読んで欲しい1冊です。


■自分の読書記録よりブルボン小林(長嶋有)さんの本

○『電化製品列伝』(長嶋有・名義)
 小説(など)に登場する電化製品に注目した、長嶋有さんによる世にも珍しい書評です。
 http://bookdiary-k.blogspot.com/2009_04_01_archive.html#1481613097179981111

○『ぼくは落ち着きがない』(長嶋有・名義)
 高校の図書部に所属している主人公・中山望美が他の部員と過ごす学校生活を描いた小説です。
 http://bookdiary-k.blogspot.com/2009_05_01_archive.html#3142205083152618921

▼『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年4月11日土曜日

『お天気おじさんへの道』

著者:泉麻人
発行:講談社

 コラムニストである泉麻人さんが「気象予報士」の資格を取得するまでの日々を綴ったエッセイです。

 「気象予報士」という資格に興味があってこの本を手に取りました。50歳を超える泉さんが難関である「気象予報士」試験にどう立ち向かっていったのか、そこに関心を寄せていたのです。

 けれども、この本を感じたことは別のものです。読み進めていくうちに、コラムニストである泉さんの文章の妙に引き込まれていったのです。読者を引き込む「枕」から始まり、それを受けて展開していく「メイン」。そして、オチをつけるように文章が締めくくられる。落語のようであり、起承転結の例を読んでいるようであり、読んでいて安心感がありました。伊達に長年も文筆業を続けているわけではないのですね。感心するとともに、納得がいきました。

 「気象予報士」が難関である理由も垣間見ることができました。憧れはありますが、苦労してでも取りたいかというと、やはり躊躇します。少なくとも今の職に役立つならばがんばる気にもなるのですが、とてもではないですが「気象予報士」の資格が直接役立つわけではありません。間接的には活かせなくもないですが、やはり無理があります。今は憧れで止めておきます。

 それにしても、泉さんの文章にもう少し浸かってみたい気になりました。図書館で探してみようと思います。


ネットで見て知ったのですが、新書でもこの本が刊行されているのですね。こちらもリンクとして貼り付けておきます。

▼『お天気おじさんへの道』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

PHP新書『おとなの叱り方』

著者:和田アキ子
発行:PHP研究所

 『おとなの叱り方』なんていうタイトルがついていますが、決して「ハウツー」本なんかではありません。「大人にはこう叱るのがいい」とか「こう叱らないからダメなんだ」なんていうことは書いてありません。

 この本に書かれているのはいつも見る和田アキ子さんとは少々異なります。大胆だけどその一方ですごく繊細、そんなテレビには映らない和田アキ子さんの姿を知ることとなりました。
 和田アキ子さんの根底にあるのは「感謝」なんだろうと思います。和田アキ子さんがたくさんの人に出会い、たくさんの人にかわいがられ、そこで受け取った有形無形のもの。それが和田アキ子さんを作り上げ、そこに強い感謝の念を抱いているんですね。
 その感謝の念があるからこそ、「こいつはほっとけない」というものに出会うと、言葉を挟みたくなるでしょう。いわゆる「叱る」という動作ですが、「怒る」とは全く異なるものですし、「いじめ」なんかでは決してないわけです。和田アキ子さんの「叱る」には「愛情」が込められて、その「愛情」は「バトン」のようなものなのでしょう。和田アキ子さんがかつて受け取った有形無形のものを「バトン」という「愛情」に乗せて、ほっとけない人を叱り飛ばす。だからこそ、和田アキ子さんに付いていく人がたくさんいて、ほっとかれない存在として今でも芸能界で活躍を続けていられるのですね。

 この本を読むと我が身を振り返りたくなります。
 まずは、読み手である自分が和田アキ子さんに叱られている感覚。「おまえはこれでいいのか」と突きつけられている気分になります。けれども、決してイヤな気分ではない。不思議なものです。
 次に感じるのは、自分が渡すべき「バトン」は何か、ということです。和田アキ子さんは、それこそ冷静に自分を振り返り、渡すべき「バトン」が明確です。基準があるからこそ、ブレずに叱ることができる。それに対して、僕はどうなのだろうかと反省を促されます。
 最後に、「バトン」を渡す勇気が出ます。「愛情」を込めて、計算ではなくその相手のことを思って叱り飛ばす、そんな勇気が出ます。和田アキ子さんも書いていますが、「うるさい」「ウザい」などと思われても構わない。それでも本気で「バトン」を渡すことの方が重要なんだと思わされます。

 この本を読んで元気をもらいました。子どもの教育や部下の指導などで悩んでいる人にはお勧めの1冊です。「これからもがんばっていこう」と背筋が伸びる気分になれます。いい本です。

 全然関係ない話なのですが、和田アキ子さんって、来年2010年で60歳。還暦を迎えるんですね。おととし2007年に芸能生活40年を迎えたとも紹介されています。正直もうすぐ60歳だなんて言われてもピンときません。もっと若い方だろうと勝手に思っていました。いつかの紅白歌合戦に出場した和田アキ子さんがマイクなしで歌っていたのが強く印象に残っています。「そのまま八十歳になって、真っ赤なマニキュアとくわえタバコでブルースを歌っていられれば、それでいい。」この言葉に偽りなんて微塵もないんだろうなと感じました。

▼『おとなの叱り方』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年3月31日火曜日

『理系思考 分からないから面白い』

著者:元村有希子
発行:毎日新聞社

著者の元村さんが毎日新聞のコラム「発信箱」に書きためたものを再構成したのがこの本です。

この本の精神はタイトルに込められています。「分からない」を恥と思うのではなく、「分からない」からこそ好奇心が生まれ、その好奇心に従って調べたり考えたりすることが面白い。そんなメッセージが伝わってきます。

この点は実に共感できるものでした。
良くも悪くもテストに慣れてしまい○か×か(正解か不正解か)で判定してしまいがちです。だから、正解を手軽に求めるノウハウに飛びついたり、答えをすぐに知りたがります。同じ問題を長い時間考えるのも拒否しがちです。
テストのように正解か不正解かでとらえてしまうと、物事を二面性でしかとらえられなくなります。ある現象がダメだったとき、その真逆に走ってしまう。両極端にしか走れない傾向を感じます。「第三の道」だってあるはずなのにと思うことがしばしばです。
科学者の「分からない」姿を書き出すこの本には、正解か不正解かでしかとらえない世の傾向に楔を打つ意味で価値があります。

全体としては意義の大きい本だとは思うのですが、気になる点も多々ありました。 まず、「説教くささ」がどうしても気になります。問題点を挙げて警鐘を鳴らすのも新聞の大きな役割です。気づいていなかった視点を思い知らされることもあります。ただ問題点を挙げるだけでいいのか、と思わざるをえません。前向きな解決策を挙げてほしいのが僕の願いです。
あと主張があるのはかまわないのですが、その主張に飛躍があると「おいおい」と思うのです。「ニセ科学」と呼ばれるものを否定するのは自由ですけど、「再現性がない」ものは「ニセ科学」だというのには乱暴がすぎる気がします。極端に書けば、宇宙科学や地球科学なんか再現しようがないわけです。観察と考察の繰り返しによって構築してきた学問です。「再現性がないものは科学的ではない」とどこかで聞きかじったものをそのまま書いている姿勢を露呈しているのが残念でたまりません。

充分な文字数を与えられていないのは理解できます。けれども、2週にわたってコラムを書くとか、内容の多いものを書きたいときはそのようなページを割いてもらうとか解決策はいくらでもあるように思えます。
それに、こんなに大上段に構えないでいいのにと思います。自分の体験から発想を膨らまして書いてあるコラムの方が、正直読みがいのある魅力的な文章になっています。

メディアとして新聞を応援しています。新聞には新聞の役割があるからです。一部の残念な意見でインターネットから圧されていますが、そんなのを払拭する力を持ってほしいです。
こんなことを漠然と考えてしまいました。


■自分のサイトから関連項目
○「否定とともに解決策を」
 「否定」するだけの風潮に嫌気がさして書き散らした文章です。
 http://tblb.blog.shinobi.jp/Entry/19/

○「マスコミを支持しますか?」
 新聞とかテレビとかのマスコミについてあれこれ書き散らした文章です。
 http://tblb.blog.shinobi.jp/Entry/38/

▼『理系思考 分からないから面白い』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2009年3月9日月曜日

光文社新書『非属の才能』

著者:山田玲司
発行:光文社

漫画家の山田玲司さんによる初の新書です。

この本を読むに至ったきっかけは、マンガ喫茶で見つけた『絶望に効く薬』という漫画です。『絶望に効く薬』とは、筆者の山田さんが各界で活躍している人へ希望を求めてインタビューをし、それを漫画に起こしたものです。

この漫画が連載されている『週刊ヤングサンデー』は普段読むことがないので、コミックスを見るまで存在を知りませんでした。ひとたび読んで面白さに気づき、その後既刊の14巻まで一気に読み切ってしまいました。

新書『非属の才能』は、そんなインタビューしている中からヒントを得て書き上げたとのことです。

この『非属の才能』を読んでいて、著者山田さんに関する疑問がようやく解けました。その疑問とは「山田玲司さんはどうしてこんなにも自信にみなぎっているのか」ということです。
周囲からは漫画家をやめるよう否定されてきた山田さん。ただ1人、母方のおばあさんの「みんなはいろいろ言うと思うけど、おばあちゃんは玲ちゃんは漫画家になれると思うよ」という発言が、山田さんの自信になったと述懐しています。
別のページでは子ども時代、お父さんから未完成な人間ではなく、1人の独立した人間として見てもらえたことも書いています。

漫画の中での発言、込められたメッセージ、刺激的で敵を作りかねないものを多く含みます。誤解されて当然の描き方も目に付きます。風当たりも強いだろうと思います。
けれども、幼少期のこういった経験が風当たりにも負けないタフな原動力になっているのだと、非常に納得しました。「無条件の自信」なんだろうと思います。

本書を通して伝えたいメッセージには満足いきました。
数多くの人の影響を受けながらも、それをオリジナルの言葉で一生懸命伝えようとする姿勢に心惹かれます。どこかから引用して切って貼りつけただけの巷にあふれる人生訓なんかより、はるかに力があります。

感心したことの1つに、「読書に対するスタンス」があります。
山田さんは明快に100冊の本を読むよう勧めています。手当たり次第100冊も読めば、人生に影響を与えるバイブルのような本に出会えると断言します。そして気持ちよくこう続けます。

「本なんて読んでなんの意味があるの?」などという人間は、まず間違いなく、続けて一〇〇冊もの本を読んだことのない人間なので、相手にしなくていいだろう。

切れ味鋭く切り込んでいて、ほれぼれする文です。

その後に読者に対し注意を呼びかけていて、この注意が本質的で、非常に気に入っています。その注意とは「文豪の作品を避けない」ことと「解説を読んで作者や時代背景をつかむ」ことを勧めています。「読みなさい」と強く主張するのではなく、「しない方がいい、した方がいい」とソフトに提案しつつも、しっかりとそのメリットを伝えようとしています。
僕自身、文豪の作品への接点がまだまだ少なく、もっと積極的になりたいと思わせてくれました。

全体として伝えたいメッセージに耳を傾ければ、発見がたくさんあります。
細かいところ、些末なところ、論理的な飛躍など目をつくところも多いのですが、そこには目をつむる方が、全体を損なわず読めます。数学で言うところの「逆」「裏」をとって誤解しそうになる表現にも気をつけなければなりません。
それを乗り越えてでも読む価値がある1冊でした。

漫画家デビュー20年を越えて、ますますノリに乗っている山田玲司さん。末永くがんばっていただきたいと思います。

(追伸)
山田玲司さんの文章を読んでいて、形式段落の短さが気になりました。1文1段落になっているところがとにかく多いのです。細かく話題が変わっていきながら、全体で大きな意味を持ち、結論に向かっていく独特の文体。
なんとなく漫画のコマ割を連想しました。1段落が1コマ。いくつかの形式段落から意味段落ができますが、コマを集めてページを構成するのと同じです。
この山田さんの文体、漫画家が書くからこその文体なのでしょうか。いわば「職業病」的なものだととらえていいのでしょうか。他の漫画家の文章にも注目したいと思います。

▼『非属の才能』の購入はこちらから
アマゾン 楽天ブックス

2008年12月16日火曜日

『心がぽかぽかするニュース HAPPY NEWS 2006』

著者:日本新聞協会
発行:文藝春秋

以前読んだ『HAPPY NEWS』の続編にあたる本です。
全国の新聞記事から心温まるものを集めて構成されています。

記事を読んでも、選者の言葉を読んでも、そこに人生があるのを感じます。
長い努力が実ったり、人生・人生観が変わる出来事があったり、偶然の産物により救われたり、……。その当事者にしか語れない言葉が書かれています。

特に印象に残った言葉は
   我慢の力で 幸福の花を 咲かせよう
というものです。

その他、心に染みたものを列挙すると、
○「苦労わかるよ」染みた
○リンゴ農家の涙
○サンタさんのソリ
○夢へ新たな一歩
○施設で見つけた大きな夢
○県内初、全盲の高校教師に

少し元気が出てきた気がします。

2008年12月15日月曜日

『心がぽかぽかするニュース』

編者:日本新聞協会
発行:文藝春秋

以前読んだ『HAPPY NEWS』の続編にあたる本です。読んでHAPPYな気持ちにさせてくれる新聞記事を集めたものです。これらはすべて「HAPPY NEWSキャンペーン」で応募されたものから厳選されているようです。

暗いニュース、悲しくなるニュースが多い中で、こういう気持ちが温かくなるニュースは読んでいて嬉しくなります。

どれも良かったのですが、特に印象に残ったのは……

○心支えた捨て犬「クロ」
○「悲しくても元気で」
○野球少年の思い 心で聴き続けた18年
○涙の理由
○51回目のサンタ円熟
○金婚式 苦楽を共に50年

こういう本がもっともっと世間で認知されたらいいのにと思います。

2008年12月9日火曜日

2008年12月7日日曜日

『やる気のスイッチ!』

著者:山崎拓巳
発行:サンクチュアリ出版

2008年12月6日土曜日

『HAPPY NEWS』

著者:日本新聞協会+HAPPY NEWS実行委員会
発行:マガジンハウス

2008年11月10日月曜日

『生協の白石さん 木漏れ日』

著者:白石昌則
発行:講談社

2008年7月4日金曜日

『人生の時間銀行 あした元気になるために』

著者:吉田浩
発行:ニッポン放送

2008年3月30日日曜日

2008年1月25日金曜日

2008年1月5日土曜日

『3秒でハッピーになる モテ名言セラピー』

筆者:ひすいこたろう+モテるーズ(ヤス&よう子)
出版:ディスカウ゛ァー・トゥエンティーワン

2007年7月12日木曜日