2009年4月20日月曜日

ブルーバックス『クイズ 宇宙旅行 逃げる宇宙船に追いつくにはどう操縦する?』

著者:中冨信夫
発行:講談社

 普段感じることはないけれども、問われてみると「どうなんだろう?」と思える疑問を出題。そして、それぞれの問いに詳しい解説を施した本です。雑約やトリビアやうんちくとも違うのですが、なるほどとうなずきながら読み進められます。その中に人類の宇宙開拓への歴史も描かれており、あまり語られることのないドラマも知ることができます。

 専門書のような重さはありません。そんな重さを感じずに、でも少し専門的な天文の世界に軽く触れてみるのにピッタシの本です。

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角川oneテーマ『天気予報はこんなに面白い! 天気キャスターの晴れ雨人生』

著者:平井信行
発行:角川書店

 NHKなどで活躍するお天気キャスターである平井信行さんの著書です。平日夕方7時前の天気予報や夜9時前の天気予報で活躍を見られます。いかにも体育会系のがたいをしていて、他のお天気キャスターとは違うその風貌が忘れられません。

 軽いエッセイ風の本です。お天気キャスターとしての体験だけでなく、お天気キャスターになるためのきっかけ、お天気キャスターしての切磋琢磨などが書かれています。クイズも収録されています。天気予報の未来の展望も述べられています。

 朴訥なところはありますが、天気に対しての真摯な態度がうかがえます。

 ここからはこの本で見つけた「天気うんちく」です。

○入道雲の重さはおよそ25万トン。
 重さを計算するには体積と密度が必要です。入道雲は縦横におよそ5km四方に広がり、厚さは10kmにもなるそうです。そして、入道雲の密度は1m3あたり0.1gから5gと推定されているそうです。ここではざっくりと1m3あたり1gとします。すると、重さを求める式は次のようになります。
    5km = 5000m
   10km = 10000m
   重さ = 1g/m3 × 5000m × 5000m × 10000m
      = 250000000000g
      = 250000000kg
      = 250000t
 ここではざっくりと計算しましたが、少なく見積もっても2万5000トン、多く見積もれば125万トンにもなります。すべてではないもののこの量が一気に降ってくるのですから、あの豪雨になるのもうなずけます。また、25万トンもの重さを支える上昇気流(低気圧)のエネルギーにも驚かされます。

○屋根に雪が10cm積もると重さは1トン
 先ほどと同じように体積と密度から計算します。屋根の広さは計算しやすくざっくりと100m2としましょう。厚さは10cmとします。雪の密度は新雪の場合、1cm3あたり0.1gだそうです。すると、重さは次のように求められます。
   100m3 = 1000000cm3
   重さ = 0.1g/cm3 ×1000000cm3 × 10cm
      = 1000000g
      = 1000kg
      = 1t
 ここでは厚さ10cmで計算して重さ1tと求まっています。だから1mの雪が積もれば、重さは10倍となり10tになります。苦労してでも雪下ろしをしないと、雪の重さで建物がつぶれてしまいかねません。

○うるう日の平年データは2月28日と3月1日の平均で決める
 天気予報でいう「平年」は過去30年分の平均値で、10年ごとに更新されます。更新されるのは西暦の下2桁が01の年。だから、次の更新は2011年、その次は2021年、といった案配になります。ここで問題になるのが4年に1度しかやってこない2月29日。他の日付に比べてデータが不足しています。そこで気象庁では2月28日と3月1日の単純平均でもって、2月29日の平年を決めているそうです。


○平井信行さんの公式サイト『空見てドットコム』
 http://www.soramite.com/

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2009年4月11日土曜日

『お天気おじさんへの道』

著者:泉麻人
発行:講談社

 コラムニストである泉麻人さんが「気象予報士」の資格を取得するまでの日々を綴ったエッセイです。

 「気象予報士」という資格に興味があってこの本を手に取りました。50歳を超える泉さんが難関である「気象予報士」試験にどう立ち向かっていったのか、そこに関心を寄せていたのです。

 けれども、この本を感じたことは別のものです。読み進めていくうちに、コラムニストである泉さんの文章の妙に引き込まれていったのです。読者を引き込む「枕」から始まり、それを受けて展開していく「メイン」。そして、オチをつけるように文章が締めくくられる。落語のようであり、起承転結の例を読んでいるようであり、読んでいて安心感がありました。伊達に長年も文筆業を続けているわけではないのですね。感心するとともに、納得がいきました。

 「気象予報士」が難関である理由も垣間見ることができました。憧れはありますが、苦労してでも取りたいかというと、やはり躊躇します。少なくとも今の職に役立つならばがんばる気にもなるのですが、とてもではないですが「気象予報士」の資格が直接役立つわけではありません。間接的には活かせなくもないですが、やはり無理があります。今は憧れで止めておきます。

 それにしても、泉さんの文章にもう少し浸かってみたい気になりました。図書館で探してみようと思います。


ネットで見て知ったのですが、新書でもこの本が刊行されているのですね。こちらもリンクとして貼り付けておきます。

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PHP新書『おとなの叱り方』

著者:和田アキ子
発行:PHP研究所

 『おとなの叱り方』なんていうタイトルがついていますが、決して「ハウツー」本なんかではありません。「大人にはこう叱るのがいい」とか「こう叱らないからダメなんだ」なんていうことは書いてありません。

 この本に書かれているのはいつも見る和田アキ子さんとは少々異なります。大胆だけどその一方ですごく繊細、そんなテレビには映らない和田アキ子さんの姿を知ることとなりました。
 和田アキ子さんの根底にあるのは「感謝」なんだろうと思います。和田アキ子さんがたくさんの人に出会い、たくさんの人にかわいがられ、そこで受け取った有形無形のもの。それが和田アキ子さんを作り上げ、そこに強い感謝の念を抱いているんですね。
 その感謝の念があるからこそ、「こいつはほっとけない」というものに出会うと、言葉を挟みたくなるでしょう。いわゆる「叱る」という動作ですが、「怒る」とは全く異なるものですし、「いじめ」なんかでは決してないわけです。和田アキ子さんの「叱る」には「愛情」が込められて、その「愛情」は「バトン」のようなものなのでしょう。和田アキ子さんがかつて受け取った有形無形のものを「バトン」という「愛情」に乗せて、ほっとけない人を叱り飛ばす。だからこそ、和田アキ子さんに付いていく人がたくさんいて、ほっとかれない存在として今でも芸能界で活躍を続けていられるのですね。

 この本を読むと我が身を振り返りたくなります。
 まずは、読み手である自分が和田アキ子さんに叱られている感覚。「おまえはこれでいいのか」と突きつけられている気分になります。けれども、決してイヤな気分ではない。不思議なものです。
 次に感じるのは、自分が渡すべき「バトン」は何か、ということです。和田アキ子さんは、それこそ冷静に自分を振り返り、渡すべき「バトン」が明確です。基準があるからこそ、ブレずに叱ることができる。それに対して、僕はどうなのだろうかと反省を促されます。
 最後に、「バトン」を渡す勇気が出ます。「愛情」を込めて、計算ではなくその相手のことを思って叱り飛ばす、そんな勇気が出ます。和田アキ子さんも書いていますが、「うるさい」「ウザい」などと思われても構わない。それでも本気で「バトン」を渡すことの方が重要なんだと思わされます。

 この本を読んで元気をもらいました。子どもの教育や部下の指導などで悩んでいる人にはお勧めの1冊です。「これからもがんばっていこう」と背筋が伸びる気分になれます。いい本です。

 全然関係ない話なのですが、和田アキ子さんって、来年2010年で60歳。還暦を迎えるんですね。おととし2007年に芸能生活40年を迎えたとも紹介されています。正直もうすぐ60歳だなんて言われてもピンときません。もっと若い方だろうと勝手に思っていました。いつかの紅白歌合戦に出場した和田アキ子さんがマイクなしで歌っていたのが強く印象に残っています。「そのまま八十歳になって、真っ赤なマニキュアとくわえタバコでブルースを歌っていられれば、それでいい。」この言葉に偽りなんて微塵もないんだろうなと感じました。

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2009年4月9日木曜日

角川oneテーマ21『若者との接し方 -デキない子どもの育成力』

著者:渡辺元智
発行:角川書店

 横浜高校野球部を束ねる渡辺監督による教育書です。渡辺監督はプロとして活躍している選手もたくさん育てていて、例を挙げればキリがありません。例えば、今年2009年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での優勝に貢献しMVPにも輝いた松坂大輔投手は、横浜高校が1998年の甲子園春夏を連覇したエースです。

 実践・経験を積み重ねてきている人の言葉を読んだり聞いたりしていると、教育はノウハウでは語れないのを思い知らされます。「こうすればうまくいく」「こうしなければならない」という類では語れないのを感じるのです。

 名将と呼ばれる渡辺監督ですが、その栄光に至るまでの苦労や失敗を赤裸々に語っているところに好感を抱きます。普段から選手に対してもブレない姿勢で接していて、その普段の姿がこの本にも現れているように思えます。
 これだけではありません。理想の高い方だと感じました。「こうであってほしい」「将来、このような人物になってほしい」というイメージがあって、日頃からそれをメッセージとして伝えているのでしょう。そして、それを無理強いさせるとかではなく、心で納得してもらえるように試行錯誤する。一度うまくいった方法でも、再び検討し、今にあった語りに変えていく。「目標の姿」に向けてのアプローチは、毎年毎年変えているのでしょう。そのような柔軟さも感じます。

 僕自身、大きなヒントとなったのは「チームを強くする精神的なもの」と題された第4章です。その節のタイトルだけ抜き出してみます。

○伝統は形ではなく心の中に
○やってみたい「ノーサイン野球」
○ヒントを与え、自分で考えさせる
○ミスが起こったときこそ話し合いのチャンス
○他人のミスを喜ぶことを許すな
○フェアプレーの精神を持たせよ
○ミスをカバーさせる練習を
○「オフも練習漬け」のチームが強いとは限らない
○甲子園の後遺症
○無理にチームをつくってはいけない
○エースで四番に主将をやらせることの意義
○「問題児」がチームの結束を強くする

 「人を育てる」「チームを作る」-まだまだ考えていきたいテーマです。

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2009年4月8日水曜日

『論理少女』(1・2)

著者:つじ要
発行:講談社

 講談社の『月刊少年シリウス』で連載している漫画。マンガ喫茶でその存在を偶然知り、趣味思考が僕のものと合致したので購入しました。
 僕の漫画の情報源はコンビニでの立ち読みとマンガ喫茶がほとんどです。『月刊少年シリウス』はコンビニにもマンガ喫茶にも置いてあることは少なく、今までノーチェックでした。

 中学校を舞台に「津隠問答」と呼ばれるパズルバトル(論理合戦)を出し合う漫画です。パズルの種類は古典パズルや論理パズルを中心に多岐に渡っています。劇中、数ページで収まる問題もあれば、解決までに2話以上かける長大なものもあります。

 この漫画には新しい可能性を感じるのです。

 まずは何と言っても「パズル」を題材とした「バトル」が目を引きます。
 今までも、「心理的な駆け引き」で展開する漫画や「論理的な推理」で相手の穴を突く主人公が活躍する漫画は存在していました。今までのこういった漫画は、特徴を語るのに「心理的な駆け引き」や「論理的な推理」が持ち出されていましたが、主役でありませんでした。例えば、何か事件に巻き込まれ、それを解決するのに「心理的な駆け引き」や「論理的な推理」が必要となる、といった類です。あくまでも事件に巻き込まれた主人公たちがどうその困難を乗り越え、その後にどうなるかにスポットが当てられていました。
 ニンテンドーDSのソフト『レイトン教授』シリーズも「ナゾ解き」がモチーフで、画期的な作品です。ストーリーの中に「ナゾ解き」を折り込み、プレーヤーがその「ナゾ解き」に参加する。今までなかったものです。けれども、ストーリーそのものは「ナゾ解き」がなくても充分に成立可能です。(成立可能と面白さは別です。「ナゾ解き」がなければこのソフトの魅力がかなり薄くなるのは語るまでもありません。)
 その一方、この『論理少女』は「パズル」が存在しないと意味を成しません。そのような舞台設定を作り上げることに成功しています。主役として「パズル」をモチーフにしているのは画期的でしょう。

 『論理少女』が切り開く可能性の2つ目。それはパズルの問題集が今までできなかったことが成しうる可能性を持っている点です。
 推理小説に推理漫画。単純に言ってしまえば犯人かトリックがあり、それを探すものです。その手がかりは劇中に示されます。劇中に書かれていないことは手がかりとなりません。劇中の描かれているもの、またはそこから論理あるいは連想で結び付けうるものだけが手がかりです。これはお約束です(※)。

(※)これが「お約束」だとすれば、きっと「約束破り」な作品も存在するのでしょうが、少なくとも僕はタイトルを挙げることはできません。でも、こういった「アンチ」はきっと存在することが予想できます。

 このお約束に対して、推理漫画は推理小説にできなかったことを切り開きました。推理小説の手がかりは、原則として文章で示されます。それに対し、推理漫画が提示する手がかりは文章(=セリフ)だけではありません。絵も大事な手がかりです。漫画という表現方法で、その手がかりを直接文章では書かずに、絵の中に忍び込ませることが可能になったのです。手法として確立したのは『金田一少年の事件簿』でしょうか。『名探偵コナン』『Q.E.D.証明終了』など他の推理漫画でも見られます。
 『論理少女』にも同じような傾向を感じます。
 ネタバレしないように例を挙げてみます。
 1巻「指定かくれんぼ」。解決のきっかけとなった最後の手がかりは、セリフでは書かれていないものの、不自然でなく出題前からずっとコマに描かれていました。あまりにも堂々と描かれているので、むしろ気がつきにくくなっています。
 2巻「1379集め」にも見られます。ルール説明をしている160ページの「1~100の数字がランダムに転がっています」と書かれた1コマ目。このコマに危機突破のカギとなったものがしっかりと描かれています。セリフではふれられていません。けれども「1~100の数字がランダムに転がっています」のセリフのあるこのコマにこの手がかりが描いてあるのポイントです。その上、この手がかり、この後は解決するまで意図的に隠されています。
 パズルというと問題やヒントが文章や図版で示されるものです。少なくとも「論理パズル」では、そこに書かれているもののみを手がかりとします。漫画という手段で描く『論理少女』は、手がかりを直接的にだけでなく間接的に描くことが可能になりました。大げさに表現してしまえば、パズルの大家であるサム・ロイドやデュドニーができなかった可能性を手にしているといえるのです。著者であるつじ要さんが意識しているかどうかわかりませんが、うまくすればパズルの世界に楔を打ちえるかもしれません。

 舞台は調っています。キャラクターもそろいました。一般の人にふりまく話題の準備はできています。今はまだ用意しているネタを1つ1つ料理しているところでしょう。正念場はそのネタが尽きてから始まるものと思っています。追い込まれてからもなお良質のネタが提示できるのであれば、「忘れられていく漫画」ではなく「記録として残る漫画」の1つとなるでしょう。

 非常に期待しています。『論理少女』の作品とともに筆者のつじ要さんにも注目していきたいです。


■ゲーム

○『レイトン教授』3部作
 この3部作で終了予定だったのが、次回作の制作が発表されました。ファンとしては「嬉しい」知らせです。

○『レイトン教授』関連グッズ
 『レイトン教授』のサウンドトラックが出ています


 左から攻略本に小説、コミックスまで


■推理漫画

○『金田一少年の事件簿』最新刊

○『名探偵コナン』最新刊

○『Q.E.D.証明終了』

こちらに右の『Q.E.D.証明終了 ザ・トリック・ファイル』の記録と、テレビドラマ『Q.E.D.証明終了』最終回を見て感じた記録を残しています。


■パズル本

○『巨匠の傑作 パズルベスト100』
 サム・ロイドとデュドニーの生い立ちや今にも残っているパズルの数々が気軽に味わえる1冊です。手に入りやすさもあってお勧めです。


○書き記すまでもなくどうでもいいことなのですが、意味段落・形式段落の始めに1字下げをすることにしました。ウエブの文章ではまだまだ揺れている段階ですが、読みやすさ優先で下げてしまいます。しばらくは段落は全部1字下げ、意味段落の前はさらに1行空けで書いていきます。
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『駅弁ひとり旅』(7)

著者:監修…櫻井寛、作画…はやせ淳
発行:双葉社

『漫画アクション』に連載されている鉄道漫画。主人公・中原大介が日本を1周するかたわら各地の駅弁を食べまくります。

この漫画を読んでいると無性に電車で遠くに行きたくなります。それで駅弁を買って、景色を見ながら舌鼓を打つ。……こんな旅にあこがれます。いつかゆっくりとそんな旅に出てみたいものです。

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岩波新書『数に強くなる』

著者:畑村洋太郎
発行:岩波書店

好き嫌いの分かれそうな本です。
この本で救われる人もいるでしょうし、逆に「こんなものは数学じゃない!」なんて怒り出す人もいるかもしれません。

著者の畑村さんも書いている通り、この本は「数学」を扱ったものではありません。タイトルの通り「数」について書いた本です。かといって、ありがちな「数の雑学」を扱ったものでもありません。数に強くなるコツと数に強くなると見えてくる風景を駆け足で覗かせてくれています。

これだけ見れば好意的に受け取れるかと思います。では、この内容でなぜ好き嫌いが生まれてしまうのでしょう。

一言で書けば「アバウト」です。工学畑の方の特徴がよく出ています。数学のような厳密さで論を進めるのではなく、「いくつかある身近な例で正しいのだから、まあ他でもこの法則は成り立つだろう」という論の進め方です。嫌がる人もいるだろうと思います。

僕個人の考えを書くと、工学の専門の人の考え方そのものは理解できます。これはこれで納得できます。けれども、引き合いに出す例が不適切なものが多いのが気になります。対象とする例がひどく偏っていては、そこから導ける法則には普遍性を認めるわけにはいきません。

正直勧めがたいです。同様の内容ならば、山田真哉さんの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の方がお勧めです。

それにしても後半の「音の周波数」と「1駅2分の法則」はいかがなものでしょう。編集の人は何も思わなかったのでしょうか……。相手が権威ある方でもしっかりと指摘してあげてほしいです。やはり「読者を一番」に考えて欲しいものです。編集の人が何も思わなかったのなら、それはそれで問題を感じてしまいます。

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知の再発見双書『ガリレオ ―はじめて「宇宙」を見た男』

著者:ジャン=ピエール・モーリ
監修:田中一郎
翻訳:遠藤ゆかり
発行:創元社

ガリレオが望遠鏡で夜空を見上げた1609年からちょうど400年。これを記念し、今年2009年は世界天文年として、プラネタリウムや科学館で天文イベントが開催されています。

図書館で本を物色していたら、この『ガリレオ ーはじめて「宇宙」を見た男』が目に留まり思わず借りたのでした。

この「知の再発見」双書シリーズ、挿し絵が多いのが特徴です。サブタイトルに「絵で読む世界文化史」と書いてあり、その名に恥じない内容です。文章と挿し絵の両面でその当時の息づかいを伝えてくれていて、かつてはよく読んでいました。今回偶然にも図書館で再会。初めて読むけど、どこか懐かしい。そんな思いで読み進めました。

この本ではガリレオ・ガリレイの天文学での功績に焦点を当てています。一言で「天動説か地動説かを巡る戦い」とまとめてもいいでしょう。
オランダの商人が玩具として望遠鏡を作ったことをガリレオが耳にしたところから話が始まります。望遠鏡の噂を耳にしたガリレオは自分で望遠鏡を作ります。
自作した望遠鏡でガリレオは月を観察します。観察の結果、月は当時考えられていたつるつるの天体なんかではなく、山・谷・クレーターが多数あるデコボコの天体であることを突き止めます。
雲かもやのように見える天の川が無数の星の集まりであることも見つけだしました。
また、金星が満ち欠けすることを発見します。このことから、金星は太陽のように自ら光輝く天体なのではなく、月と同じように太陽の光を受けて光っていることに重い至ります。
木星に4つの衛星を見つけました。この衛星の発見が天動説派への大きな反論の材料になりました。本から該当部分を引用します。

コペルニクス説に反論する人びとは、もし地球が太陽のまわりをまわっているならば、月が地球の運動に従って動いているはずがないと反論していた。それに対して、ガリレオはこう答えている。「ある惑星が別の惑星のまわりをまわり、かつその全体が大きな軌道で太陽のまわりをまわっている例は、もはや1つだけではなくなった。われわれは、自分の目で、月が地球のまわりをまわるように、4つの天体が木星のまわりをまわっているのを見た。そしてその全体は、12年の公転周期で太陽のまわりをまわっている」

自分の目で確認したものをたよりに推論していこうという徹底した姿勢を感じます。

ここまででも充分面白かったのですが、この後のカトリック教会との地動説・天動説をめぐる戦いがまた面白いのです。
教会に目をつけられることが予想できていたガリレオ。先手を打って、時の権力者や教会内部の人間に味方を作ろうと奔走します。味方作りに成功し、収入も増えます。しかし、それを快く思わない人もいるわけで、争いは激化します。
なかなかドロドロしています。

こんなガリレオをめぐる物語がたくさんの挿絵とともに楽しめるこの『ガリレオ ーはじめて「宇宙」を見た男』。世界天文年である2009年だからこそ読んでおきたい本かもしれません。

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『東京23区検定』

編著:レッカ社ぽにーてーる
発行:イースト・プレス

東京23区にまつわる問題が100問(おまけを含めれば102問)掲載されています。ほどよいマニアックさ加減で楽しめました。

最近コンビニで見かけることの多いペーパーバックによる本です。都内に住んでいて知恵試ししてみたい人はぜひ。

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